開成中等教育学校の不安。

今年、
当塾から開成中等教育学校を受験して合格している生徒はそのまま、中1の集団コースに在籍しています。
実際に、指導に携わる中若干不安に思っていることもあり、ちょっとまとめてみたいと思う。

中3のお母さんからよく聞く話としては、現在の中学3年生はかなり苦労をしている
ということだった。詳しい内容は聴いていないけれど、中1の段階からいじめがあったり、先生の経験が乏しいということは聴いていいたのだが、まあ、そうなるわなという当然の帰結であり、驚きはなかった。

しかし、実際に指導をしてみると公立中学とのギャップに驚く。
例えば、数学では正負の数が終わった後は、平方根に進む。当然、中3配当である。
クラスの半数は理解できていないと生徒からは聴いている。

従来であれば、当然公立中学と同じ進度の集団授業には入れないはずだが、鍜冶マジックを発動させて対応してしまっている。栄光ゼミナールの北海道にいた方であれば、鍜冶マジックという言葉に一抹のなつかしさを感じるはずである。本筋ではない。

英語はスピーキングに力が入っている。国語もプレゼンテーションがやたらと多い。全国的にみるとプレゼンテーションについての国語の出題は増えているのだが、いまだメインストリームではない。社会も自分で選んだ歴史上の人物について、
研究と発表をさせる。坂本龍馬の次に、織田信長の発表が行われ、翌週にはクラーク博士が発表されるような塩梅だそうだ。

これでは、普通の塾では対応が不能である。と同時に定期テストなる概念も存在しない。
ある意味で大変先進的で「理想」の教育だし、これからの世界では必要な部分かもしれない。というか、必要とされるだろう。

しかし、基礎となる知識は大変弱い。教科書の単語を「書く」ことができない。漢字もおそらくは同様。地理、歴史も基礎の流れが落ちている可能性がある。

いわば、入試から徹頭徹尾、PISA型の学力観に基づいているのだ。
今後の入試制度改革を踏まえたものではあり、明らかにセンター型のものではない。
今後は外部の英検やGTECなどが入試代わりになるのだから、英語の4技能すべてが必要となるのは明らかである。しかし、それらを重視することと知識を軽視することは全く別物であるように思うのだ。
思考するベースは言語であり、その知識がないところでは、思考を組み立てることができない。日本には表意文字である漢字の文化があり、そのことが思考力を高めるのに役立つことは、多くの人が認めるところではないかと思う。

果たして、一定ラインの知識を持たない。つまり、思考するすべを持たない人材を大学があるいは大学の教員が受け入られるのだろうか。その知識の定着をはかるための練習が必要なのだということを知るのが中学時代であると思うのだけれど。当塾では、知識の定着をメインに置くということで伝えてある。PISA型の部分は学校でしてもらい、塾では対応しない。一方、公立中学と同様の知識はここで学び、定着させていく。分業のような形になるのだが、開成中等教育学校の教育を否定するつもりはないし、必要なものとして理解しているのだが、バランスのいい成長のためには、知識を導入をサポートしていく部分も必要なのだろうと考えている。

 

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定期テスト対策ー完走しました。

ようやく、ブログの更新が約1年ぶりにできるかな。

この1年余りは、自分のブログを更新する余裕がないくらい

他のところからの原稿依頼が多くて。。。

センター試験の解説を書く。某大手出版社から。
大手塾の直前指導向け、問題作成。数、英、理、社全部作りました。
某私立大学の入試問題の解答解説。
大手通信教育の高校生向け問題作成。
某とか大手とかとぼかしているのはごめんなさい。
一応、守秘義務的な倫理は持っているのです。
教材出版社からのワーク解説作成など、本業並みに忙しく徹夜も何日も
していて、
目標だった自分の本を出すということも
遅れまくっている状況です。

来るものを拒まないので。仕方ありません。
生徒さんもP@Tコースとブロヨビを中心に増えていて、
さらには中学受験の個別指導もせねばならず、
急きょ、嫁(中学受験指導経験長い)と娘(北大生)を召喚し、
ことに当たらせている次第なのです。

でも、ゆるがせにできないのが定期テスト対策。
5/18以来、毎週日曜日6/11までずっと朝の9時から夜の9時まで
指導に当たりました。その完走の報告です。

家で自発的にできる子はいいと思うのです。でも、そんな子ばかりじゃない。
自分で調べるまでもなくわかる子はいいのです。でも、そんな子ばかりではない。
それほど優秀とは言えないうちの生徒たちに関しては、僕らが時間をかけて
面倒を見てあげなければならないと考えています。
塾的に言えば負の循環なのかも知れない。優秀な生徒を集めれば、勝手に勉強するし
塾が適当な授業してても、成績上位になるしね。
けど、うちらは、生徒の学力を伸ばすのに生徒まかせにできないし、僕ができるならば
休みもなしで苦労も重ねようと思うのです。
結果、5/7以来、一日の休みもとっていません。僕にしてみりゃ当たり前のことで、
逆に日曜日に教室を開けないとか、人並みに休んでいるとかの方が塾教員として
どうかしている。
昔、よく、そんなことして生徒の成績上がるのか?と言われたけど。
報われるかどうかじゃないんですよ。
その方が数パーセントでも可能性が上がるならば、生徒のために動くのが僕の考えなのです。
時代錯誤かもしれないが、生徒第一主義を標榜する塾で生まれた存在であるがゆえに
信念は貫く。

結果として、前回よりトータルで66点向上したり、理科98点だったり、数学も90点越えたりと
生徒たちは成果を残してくれていると思います。

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